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2024年12月06日
老化したくなければ、なるべく摂取を控えたい◯◯

【老化したくなければ、なるべく摂取を控えたい◯◯】
◆人間の体をコゲさせる物質とは?
私たちの体を老化させる要因には事欠きませんが、最近、健康雑誌などでよく言われている3大要因として、酸化、糖化、炎症が挙げられます。
酸化とは、原子が電子を奪われて劣化する化学現象のこと。例えるなら、「体が錆びる」ということです。
体内の酸化については、活性酸素が深く関わっており、それについてはコラム「体を傷つける活性酸素から細胞を守るための治療法」などをご覧ください。
炎症とは、体の防御反応の一種です。通常の炎症は一時的な症状ですが、最近、体内の老化細胞が炎症物質を放出することで、体内で慢性炎症を引き起こしていることが明らかになって来ました。
詳しくは、コラム「『がんや糖尿病と関係ある?』慢性炎症と老化の深い関係」などをご覧いただければと思います。
第3の老化要因である糖化は、しばしば「体のコゲ」に例えられます。
あなたも調理をしている際、卵焼きが茶色く焦げているのを見たことはないでしょうか。卵にはタンパク質が多く含まれていますが、実は卵焼きを茶色く変色させるには、あるものを入れる必要があります。
それが、砂糖です。
体内で、余っている糖とタンパク質を構成しているアミノ酸が結びつき、そこに熱が加わることで茶色く変色します。これを、メイラード反応と言います。
体のコゲが発生する理由は、体内でこのメイラード反応が起きているためなのです。
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◆糖化に対するアンチエイジング的アプローチとは?
私たちの体内で、糖がタンパク質と結びつき、最終的にはAGE(最終糖化産物)に変化します。この一連の反応を“糖化”と言います。
体内で生成されたAGEは、体外に排出するのが容易ではない上に、タンパク質の本来の働きを阻害します。糖がアミノ酸と結びついただけであれば、元に戻すことは可能ですが、AGEになったら、もう元には戻せません。
そうして、体内の老化が加速していくのです。
少しでも糖化による体の劣化を防ぐには、まずは過剰な糖の摂取をやめることが大切です。運動することで、糖の消費を促すのも効果があります。
AGEは、体内で生成されるだけではなく、魚などのコゲや、食べ物にも含まれていますから、可能であれば、なるべくAGEが少ないものを口にするようにしましょう。
糖化に対するアンチエイジング的アプローチ法としては、当院でも行っているNMN点滴があります。NMNによって、細胞の代謝機能が向上すれば、その分だけ消費できる糖の量も増えることが期待できます。
また、熱(酸化)へのアプローチとしては、水素商品を活用することで酸化を抑制し、AGEが生成されるのを防ぐという方法もあります。
完全にAGEの発生を止めることはできませんが、老化を少しでも食い止めるために、ぜひ、できることから始めてみませんか。
サーチュインクリニック大阪 院長 鈴木嘉洋
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