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2024年05月22日
私たちが病気になる根本原因とは何か?
【私たちが病気になる根本原因とは何か?】
アンチエイジング(anti-aging)とは、一般に「抗加齢」と訳されることが多いのですが、個人的には、「抗老化」の意味に近いと考えています。
アンチエイジングというと、通常はシワやシミなどを減少させる美容系の施術を思い浮かべる方も多いと思いますが、当サーチュインクリニックでは、「抗老化=予防医学」の観点から、クライアント様の治療に当たっています。
◆身体の不調は、どこからくるのか?
人は年を取れば、体内のいずれかの臓器に問題が起き、やがて体を維持できなくなって死に至ります。中でも、現代人を悩ませている慢性疾患は、何十年もの歳月をかけて、ゆっくり体内で進行します。
従来の医療では、脳神経科、消化器科、循環器科、皮膚科、整形外科、…などのように、主に臓器別に分かれ、それぞれの病気に対して対処療法を行うのが一般的です。
しかし、もとを正せば、私たちの体を形作っているのは細胞です。細胞が集まって組織を作り、組織がそれぞれの役割を持った器官(各臓器)を作り、器官が集まって正常に動くことで、生命を維持しています。
私たちの体は、もとはたった一個の細胞(受精卵)から始まり、急速に分裂と増殖を繰り返しながら、心臓、肝臓、肺などの臓器を形成していきます。形や機能、寿命などは違えども、全て細胞からできているという点は同じです。
全ての臓器が細胞でできている以上、臓器異常とは、実際は細胞の異常に端を発しているに他なりません。
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◆私たちは、生きているだけで細胞を傷つける
多くの場合、日々の小さな変化が体内に蓄積された結果、ある日「病気となって発現する」というプロセスをたどります。小さな変化が何かというと、“細胞老化”です。
細胞老化とは、細胞が活動を停止すること。細胞にも寿命があり、50回ほど分裂した後、分裂をやめることがわかっています。
こうしてできた老化細胞は、体内でリサイクルされ、新たな細胞に入れ替わっていきます。これを、新陳代謝と言います。
新陳代謝がきちんと行われていれば、そもそも病気にはなりにくいはずです。しかし私たちの周りには、常に細胞を傷つける要素で溢れています。
例えば、私たちは酸素呼吸をしないと生きられませんが、同時に、酸素は体内を傷つける猛毒でもあります。
他にも、降り注ぐ紫外線や放射線といった環境からくるもの、排気ガスや農薬などの化学物質、睡眠不足や暴飲暴食といった悪い生活習慣等々、細胞が劣化する要素は無数にあります。
絶え間ないストレスにさらされ、体内で起きているのが「正常細胞の減少」と「老化細胞の増加」です。例えるなら、細胞の少子高齢化と言えるでしょう。
新陳代謝によるリサイクルが行われず、体内が老化細胞ばかりになってしまうと、臓器不全、いわゆる病気を誘発するのです。
最近は、多くの病気が細胞劣化から始まっていると考えられるようになってきました。病気にならないためには、可能な限り細胞の劣化を抑える必要があり、ここからセルセラピー(細胞治療)という考え方が生まれたのです。
サーチュインクリニック院長 鈴木嘉洋
【参考文献】
『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』(辻直樹著、2016年、PHP研究所)、NIKKEI STYLE:2013年2月10日、高加齢医学会HP、健康長寿ネット、他
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