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2025年12月30日

身近だけれども、実はよく知らない「ビタミンって何?」

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◆ビタミンの歴史は、まだ100年ほどしかない


「美容にはやっぱりビタミンC」「ビタミンAで抵抗力をアップ」等々。


日々、私たちの身近にあって、その情報に接しない日はないほど身近な存在になっているビタミン。


とはいえ「ビタミンって何?」と改めて聞かれると、返事に困ってしまう人も多いのではないでしょうか。


ビタミンとは、一般に「体内で合成できないか、できても不足しがちな栄養素で、かつ生命維持に必須な微量化合物」と定義されています。


今でこそ、ビタミンは必須の栄養素として欠かせない存在になっていますが、実のところ、ビタミンについて詳しいことがわかってきたのは、ここ100年余りのことに過ぎません。


例えば、ビタミンCが欠乏することで発症する壊血病は、紀元前1500年頃のパピルスにも記されるほど長い間、人類を悩ませてきた病気ですが、何となく「栄養素の不足が原因らしい」ということはわかっても、それ以上のことは不明なままでした。


実際にビタミンCの分離に成功したのは、20世紀に入ってからのことです。


《参考文献》


The Vitamin Society of Japan:73巻2号(2月)1999、他


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◆機能別に分類されたビタミンには、それぞれの役割がある


実のところ、ビタミンとは機能別に分類されて付けられた名称であり、物質名ではありません。


例えばビタミンAは、レチナール、レチノール、レチノイン酸という3つの物質の総称です。ビタミンAは、視覚に関する必須のビタミンであり、他にも皮膚や粘膜の維持に関係するなど、重要な役割を担っています。


ビタミンB群は、酵素を活性化させる補酵素としての役割を持ち、代謝に不可欠な物質という共通点があります。


その他、抗酸化作用やコラーゲン生成に必要とされるビタミンCや、カルシウム代謝の制御を行うビタミンDなど、それぞれが生理的機能の一翼を担っています。



※ファルマシアVol.51 No.3,2015より借用


なお、ビタミンには、大きく分けて脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの2種類があることをご存知でしょうか。


脂溶性ビタミンは油に溶けやすく、熱に強いビタミンですが、体内に溜まりやすく、摂り過ぎると過剰症になる危険性があるため、注意が必要です。


ビタミンA、D、E、Kが脂溶性ビタミンに該当します。


一方、水溶性ビタミンは水に溶けやすく、一定量以上になると尿から排泄されてしまうため、過剰症になる危険がほとんどない代わりに、体内に蓄積できないため、毎日摂取する必要があります。


ビタミンB群、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸、ビタミンCが水溶性ビタミンに該当します。


最近、よくいただくご質問に「ビタミンはサプリで補ったほうがよいのですか?」というものがあります。


現代社会には加工食品があふれており、必要な栄養素を十分に摂取できていないのは事実です。そのため、サプリメントで補うのは有効な選択肢のひとつといえます。


ただし、生活習慣や体質、さらには遺伝的な要因によって、必要な栄養素は人それぞれ異なるため、一概に「サプリを飲めばよい」とは言えません。


当院では、初診時に血液検査による栄養評価をおすすめしています。


検査結果から体内の状態を把握することで、本当に必要なサプリメントを見極めたり、食事内容の調整によって改善を図ったりすることが可能になるからです。


「なんとなく体に良さそう」と思って購入したサプリを漫然と飲み続けるよりも、検査結果を踏まえた上で調整していく方が、体への負担を減らし、長い目で見ても経済的であると、私たちは考えています。


サーチュインクリニック大阪


院長  鈴木嘉洋