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2025年12月16日

意外に知られていないメラトニンと健康の関係

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◆睡眠を司っているメラトニンって、どんなホルモン?


生物が、地球の自転に合わせて生活リズムを変化させる機能のことを“体内時計(サーカディアン・リズム)”と言います。


体内時計を正しく刻んでいく上で、欠かせないホルモンの一つがメラトニンです。


メラトニンは、脳内にある松果体という器官から分泌されるホルモンで、別名“睡眠ホルモン”とも呼ばれています。


メラトニンは入眠を促すホルモンとして、夜間に分泌量が多くなり、昼は少なくなるというサイクルを繰り返しています。


ところが、体内のメラトニンは思春期以降、減少の一途をたどり、中年以降に発症する睡眠障害の一因になっていると考えられます。


サーカディアン・リズムの要であるメラトニンには、最近、様々な病気との関連性が指摘されています。


例えば、血糖値を下げるホルモンであるインスリンは、メラトニンの作用によって、昼間に多く分泌され、夜は減少するというサイクルになっています。


しかし、高齢になってメラトニンの分泌量が減ると、インスリンの感受性も低下し、血糖値が上昇しやすくなります。


これが、糖尿病を発症する要因の一つとされているのです。


《参考文献》


厚生労働省HP、日経サイエンス:2017年10月3日、他


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◆メラトニンを補うには、どのような方法があるのか?


近年、増加しているアルツハイマー型認知症(AD)についても、患者の血中メラトニン濃度が、同年齢の人と比較して有意に低いことがわかっています。


最近の研究によると、睡眠が脳内の老廃物除去に重要な役割を果たしており、長年の睡眠不足や睡眠障害によって、老廃物が脳内から排出されずに蓄積することが、ADを誘発しているという説が有力になっています。


もし、睡眠の質やメラトニン分泌量の低下が病気を引き起こしているのであれば、「メラトニンを補えば良いのでは?」と考える人もいるでしょう。


しかし、メラトニンが医薬品扱いになっている日本では、サプリ等は発売されていません。


なお、小児用に関しては、現在「神経発達症状に伴う入眠困難」という特殊な病態に対してのみ、メラトニン製剤が保険適応になっています。


成人の不眠症患者に対しては、メラトニンと似た作用を持つ薬が保険適応になっているのみであり、メラトニンを入手したい場合は、海外サイトなどで購入するか、医師に処方してもらうしかないのが実情です。


現在、メラトニンを補う方法としては、食べ物から摂取する方法が挙げられます。


メラトニンの生成を助ける食べ物には、大豆製品、乳製品、卵、穀物などがあり、これらを積極的に摂取することで、ある程度は補うことが可能です。


メラトニンを増やすもう一つの方法は、日々の生活リズムを整えることです。


体内時計と実際の生活リズムがズレたままの生活をしていると、がんになる可能性が高まるとも言われています。


薬やサプリに頼るだけでなく、普段の生活を見直し、改善していく努力も必要になってくるでしょう。


当院では、メラトニンを処方する以外に、食事指導やNAD療法を組み合わせた栄養補充療法なども行っています。


もし、睡眠などに関して悩みを抱えている方がいらっしゃいましたら、一度ご相談いただければと思います。


サーチュインクリニック東京


院長 高田秀実


《参考文献》


名古屋文理大学紀要 第23号(2023)、比較生理生化学Vol. 34, No.1 (2017)、nature asia:2008年12月8日、他