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2024年09月06日

新型コロナウイルス騒動は、私たちに何をもたらしたのか?

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【新型コロナウイルス騒動は、私たちに何をもたらしたのか?】


 


◆コロナ禍での医療現場の様子


新型コロナウイルス感染症が、季節性インフルエンザと同等の5類に移行したのが、2023年5月のことでした。ちょうど、この文章を執筆している約1年前です(2024年5月現在)。

世の中も、すっかり通常運転となり、当クリニックのある心斎橋あたりは、かつて営業自粛で閑散としていた頃がウソのように、海外からの観光客で夜まで賑わっています。


日本が、新型コロナウイルスの第一波に見舞われたのが、約4年前の2020年1月末です。それ以降、新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)が、世の中に驚くほどの変化をもたらしたのは、皆さんの記憶にも新しいかと思います。


私は呼吸器内科医として、コロナ禍で第6波と呼ばれる時期まで、感染症対策の最前線で勤務していました。今日は、当時のことについて、少しお話ししたいと思います。


新型コロナウイルス感染症の流行経過



コロナが日本で騒がれるようになったのは、2020年2月に、日本人感染者247名を出したダイヤモンド・プリンセス号事件からです。私が勤務していた病院にも、同船の感染者が搬送されてきたことがあります。


以来、病院には次々と発熱患者がやってくるようになりました。病院では、激増する患者に対応するため、敷地内に2階建てプレハブの診察室を作ったり、一般病床を区切って感染者を収容するスペースを急拵えしたりと、次から次へと対策に追われました。

当初、新型コロナウイルスが、どのような病気を引き起こすのかは不明で、国からの指導も二転三転し、疑わしい患者は全て隔離せざるを得ない状況でした。


さらに、ワクチンが導入されてからは、院内全科の医師が交代で追加業務をこなさなければならず、大変だと思う暇すらない有様で、誰もが現場を持たせるのに必死でした。最初の1年だけでも、現場は目まぐるしく変化し、あたかも戦場で翻弄される人々のような気分で過ごしていたのを覚えています。


海外ではロックダウンが行われた国もあり、日本でもマスクが品薄になったり、飲食店を中心に営業自粛が行われたりして、巷では“自粛警察”なんていう言葉・現象まで出現する異様な状況になりました。


今、振り返ってみても、新型コロナウイルスによって、“当たり前、常識”という価値観が揺らいだ4年間だったのではないでしょうか。


《参考文献》

厚生労働省HP、THE SANKEI SHIMBUN:2020年2月18日、他


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◆“当たり前”にある健康に目を向ける


実のところ、新型コロナウイルスを含めた感染症を克服できるかどうかは、エボラ出血熱といった特殊な病気を別にすれば、基本的にはその人の体力次第です。

実際、若い方で亡くなる人は稀でしたし、重症化していたのは、慢性疾患などを抱えたお年寄りの方が大半でした。よって、今からでもできるパンデミック対策とは、まずは健康でいることです。


「何を当たり前のことを」と思うかもしれません。しかし、いざという時に健康でいられるかどうかは、普段の生活のうちにこそ養われるものです。食事・運動・睡眠に日々、気をつけることが重要であることに変わりはありません。


病気になってから、病院で相談するようでは遅いからこそ、予防医療・アンチエイジング治療を当院では推奨しており、老化対策というのは、広い意味で感染症予防にも効果的です。


皆さんには、改めて身の回りの“当たり前”を意識し、見直していただければと思います。


 


サーチュインクリニック大阪 院長 鈴木嘉洋